杉並区にお住いのT様からのご依頼です。
お車は、マツダ ロードスターM2-1001。
ご依頼は、販売当時から付いている純正のMOMO製ステアリングをリペアして欲しいとの事です。
T様は、かなりの自動車マニア。
過去には、アバルトのエボナイトで出来たステアリングの割れを修復するチャレンジを行いました。(泣けました・・・)
今回も、今ではとても珍しい初期ロードスターのM2-1001を手に入れたけど、ステアリングの傷が気になって仕方がないそうです。
はっきり言って、一般的には、「え!?お金掛けて修理するの?」ってレベルです。
お預り前に一緒に確認して、傷の部分にマスキングテープで印をつけます。
大きな線キズは3か所、他はちょこっと捲れていたりします。
角度を変えると見えますがパッと見は気が付かない程度。(老眼では見えないレベル)
なんでも、MADE IN ITALYの下の数字で製造年代が分かるそうです。
(before)
数か所、尖った物で引っ掻いたような傷が見られます。
T様が嘆くように、確かに革の状態は非常によく、「この傷さえなければ!」ってお気持ちは同感です。
クリーニングして状態を再チェック。
皮脂汚れも無くとても綺麗です。
塗料を調合します。
リペア塗装ヶ所は傷の部分のみですが、ステッチに塗料が乗らない様に念のためマスキングを行います。
下地処理を行います。
深い所のみピンポイントでパテを充填。
密着性のテスト。
塗装しながら角度を変えつつ傷を確認して、塗装して、ペーパー当てて、地味に作業は進みます。
傷の場所は、握ると目線に入るので厳しくチェックしていきます。
(after)
作業を行った私は勿論分かりますが、「T様もどの辺でしたっけ?」とじっくり観察しないと気が付かない仕上がりになりました。
お預り依頼で正解です。
何度も何度も、光の角度を変えながらチェックする必要があり、時間が掛かりました。
T様のご要望が厳しいのは先刻承知なので、ご納得頂ける様にじっくり作業を行いました。
OKでしたので、そのまま納品です。
ミラーにプレート、良い雰囲気ですね~。