いつものポルシェ、フェラーリ屋さんからご依頼です。
お車は、ポルシェ 911ターボ(964)。
お馴染みの964です、レザーシートの全体的な劣化が進んだ状態をリペアして綺麗に復活させます。
(before)
見た目はかなり劣化が進んでおりひび割れもかなり多いです。
しかし、意外にも見た目の割には革の柔軟性が残っております。
それでもドライバーズシートの背もたれサイドサポート部分は擦れが酷く破れる寸前でした。このまま放っておくと間違いなく大きく破れてしまいます。
破れる寸前の箇所が少なくても2ヶ所
- 座面のサイドサポートもひび割れが酷いです
- クリーニング
クリーニングすると良く見えてきます
クリーニングしてからもう一度確認します。
- 黒でもしっかり調合して色を作ります
- 複数工程により整えます
- 破れ部分は固くならないように補強
黒革でも車種や年式により異なるので色合わせは必要です
硬化している表層は取り除きレザー用のパテで修正していきます。
下地処理工程は複数回を経て仕上げないと後で不具合の原因になってしまう恐れもあります。
- 下地処理が終了
- マスキングして塗装工程に入ります
革の質感をなるべく再現するように塗装していきます
(after)
- 背もたれサイドサポート
- 座面サイドサポート
劣化によるひび割れや破れそうな部分は修正しつつ自然にできる天然の皴はある程度残してリペアします。
あまりつるつるにしてしまうと助手席とのバランスが取れなくなるので注意しながら綺麗にしていきます。
痛みの進んだドア側のサイドサポートをケアします
どうしても乗り降りの際に擦れてしまうドア側のサイドサポートはしっかりとリペアして、センターコンソール側のサイドサポートは質感を合わせるように必要最低限のリペアを行いました。
- 助手席背もたれ
- 助手席座面
- ドアはサービスでタッチアップ
助手席も傷んでいるところのみリペアしました
今回はサイドサポート部分のみリペアしました、パンチング加工されたセンター部分は塗装もしていません。
色も艶も合わせているので違和感はありません。
シートリペアでは全塗装しなくても問題ないのが普通です、全て塗装されている場合は、よほど全体的な劣化や変色があるか?あるいは色が合っていないがために全て塗装したか?技術的な問題が考えられます。
社長にご確認いただき終了です。
今日の相棒はモナコ